奈良県で見られる介護の現実

奈良県といえば、高齢化率の高止まり傾向もあリ、自治体が先頭に立ち介護サービスの充実に取り組んでいることでも有名です。県と市町村が緊密な連携を図りながらの取り組みであることは言うまでもありませんが、予算の割り振りや負担額の調整など難しい課題や問題が山積していることも否めない現実でしょう。増え続ける高齢者に比例するかのように介護サービス利用者も増加の一途をたどっています。このような事態に苦慮しているのは奈良県だけではなく、日本全国各地で見られる光景なのです。いくら国からの支援や手当があったとしても、公的サービスには限界があります。民間業者の参入を積極的に受け入れているのも、さまざまな点において長けていることに着目したこともさることながら、公的サービスだけでは限界があることを物語っているのかもしれません。

奈良県が注力しているのは、卓越したスキルやノウハウを持つ介護業者の誘致です。具体的な取り組みとして挙げられるのが、税制面での優遇措置や介護施設建設の際の一部費用負担などがあります。限られた全体の予算の中、介護サービスの拡充に向けての割合が増えることもやむを得ないと覚悟を決めて臨んでいます。介護業者を誘致するとともに押し進めているのが、介護従事者の確保です。ほかの都道府県と同じように奈良県でも介護従事者の確保は最大の懸案事項です。少しでも多くの介護従事者を確保するためとして、社員寮や社宅の整備に協力するなどの動きも見せています。